育児休業から復帰する従業員がおり、会社としては、育児休業前の部署である営業部に復帰してもらうつもりだったのですが、本人から別の部署である業務部に異動したいと申し出がありました。業務部も人手不足なため、異動の申し出に応じようと思いますが、給料が下がってしまいます。この人事異動はしても問題ないですか?

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こんにちは!

大矢社会保険労務士事務所の大矢です。

最近、運動不足で子どもたちと一緒に毎週プールへ行くようになりました。

久しぶりに泳ぐので、体中の筋肉が落ちていることを実感します。

日ごろからトレーニングって重要ですね!

育児休業から復帰の従業員

育児休業とは

育児休業というのは、原則、子どもが1歳になるまで育児休業を取得することができるというものです。

 

育児休業は、通常の私傷病の休職とは違い、復帰とその時期があらかじめ決定されていて、労働能力の低下もないことが一般的となっています。

 

そのために、育児休業前のポストや職務に戻ることが私傷病休職と比べて想定がしやすく、容易といえます。

 

厚生労働省から発表されている指針でも、原職に復帰させることと配慮が求められています。

オススメ記事:就業規則の『社員の定義』の注意点とは?

不利益な取り扱いの禁止

育児介護休業法では、

「事業主は、労働者が育児休業申出をし、または育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取り扱いをしてはならない」

と定めています。

 

では、解雇以外に厚生労働省の指針が不利益取扱となる例を見てみましょう。

 

この指針の中には、

  • 不利益な配置の変更を行うこと
  • 減給をすること

が不利益な取り扱いの例として挙げられております。

 

部署移動の可否

育児休業においては、基本的に原職に復帰することとされています。

 

しかし、全てのケースが原職に復帰させることになるというわけではありません。

 

労働者にとって不利益な異動は禁止されています。

 

労働者にとって不利益というのは、本当にケースバイケースで、本人が希望した部署に異動させることが不利益と判断されることはまずないと考えられます。

 

ここで、本人が希望したということを書面に残しておくことで、人事管理上でも、後々のトラブルを避けるということができるので、残すようにしましょう。

オススメ記事:雇用管理制度を整備すると助成金が!

賃金引き下げの可否

本人が希望した部署への異動は違法ではありませんが、賃金が下がるということまで許容されるわけではないので注意が必要です。

 

基本給と手当では考え方が違いますので、それぞれ説明します。

 

基本給

部署移動を理由にした会社が一方的に基本給を引き下げることは違法となる可能性があり、育児休業からの復帰とは限りません。

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これはなぜかというと、基本給は従業員の経験や能力によって決定している場合、部署が変わったとしても基本的に従業員の経験や能力は低下することがないからです。

 

経験や能力を明確に「成果」で評価して賃金を決めているような場合には、部署異動に伴って低下することはあり得ますが、例えば、「勤続年数」、「過去の成績」といったんのは低下することなく積み重なっていくものなのです。

 

こうした賃金決定の仕組みから基本給が下がるという事態は基本的に想定されていない。

 

賃金に関するこうした考え方からすると、基本給の引き下げが認められる場合はかなり限定されていることとなります「。

 

今回の質問にある部署移動のみでは、通常であれば、引き下げはできないし、育児休業に関する不利益な取り扱いともみられる危険性もあります。

 

手当

手当は、基本給と異なり、手当の支給要件を満たしているかどうかで支給されるか否かが決まることが一般的になります。

 

そのため、異動により手当の支給要件を満たさなくなった場合には不支給としても違法ではないと考えられます。

 

例えば、営業手当は営業部の従業員に支給するという支給要件があったとします。

 

業務部に異動したことによって営業手当が不支給となったとしても違法性はありません。

 

今回の質問のような異動が会社の業務命令で行われる場合は、手当を含めた総支給額の減少が従業員にとって、不利益にあたるため、異動についての正当性が厳格に問われることに留意しなければなりません。

 

合意による賃金引き下げの可否

ここまで紹介してきた内容は、部署異動による「自動的に」賃金が下がる場合に生じる問題です

 

従業員がもし、賃金引き下げまで同意している場合は、どうなるかというと、賃金も労働契約の内容で決められて、当事者の合意の下で変更することが可能です。

 

ただし、引き下げの場合に、従業員が真に同意をしたかというところを厳格に判断されます。

 

今回の賃金というのは、主に「基本給」を想定しており、仮に基本給に変動がなく、手当のみが変わるという場合でも同じように慎重に対応することがいいでしょう。

オススメ記事:キャリアアップ助成金の昨年度からの変更点は?

まとめ

結論としては、部署移動も賃金引き下げも従業員の同意があればできるということです。ただし、同意について慎重にする必要があり、特に賃金の引き下げについては、従業員の自由意思に基づく明確なものといえるかどうかを検討しなければなりません。部署移動には同意したが、賃金引き下げについて明確に同意をしたかは入念に確認することをおすすめします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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